リハビリテーション効果を最大限に引き出すコツ 第3版
目次
- 第I章 なぜ、運動療法・ADL訓練に行動分析が必要なのか
1 実践してもらえない運動療法
2 ADL訓練の現状
3 行動分析学の導入
第II章 応用行動分析
1 応用行動分析の特徴
1.応用行動分析とは
2.うまくいかない事例、うまくいく事例―勉強が苦手な子どもの例―
2 応用行動分析の基礎
1.ABC分析―個人と環境との相互作用を把握する―
2.行動の法則性を学ぶ
3 行動に働きかける
1.行動に焦点を絞る
2.先行刺激の整備―見通しが持て、安心できる環境作り―
3.後続刺激の整備―意欲がわき、自立に向かう環境作り―
4.セルフ・マネジメント行動
5.感情的反応への対応
6.不適切な行動への対応―適切な行動が増えると不適切な行動が減る―
4 まとめ
第III章 理学療法、作業療法現場における応用行動分析の活用
1 うまくいかない場合の原因分析
1.先行刺激の問題
2.技術の問題
3.後続刺激の問題
4.身体機能の問題か、行動の問題か
5.行動問題の分析
2 運動療法の効果を最大限に引き出す方法
1.運動療法場面の行動分析
2.運動療法への介入
3.介入の効果
4.まとめ
3 ADL訓練の効果を最大限に引き出す方法
1.ADL訓練場面の行動分析
2.ADL訓練の原則
3.ADL訓練への介入
4.介入の効果
5.まとめ
第IV章 事例集
行動レパートリーがある場合
症例1 : 長期にわたる歩行量と痛みの自己管理により屋外歩行まで可能となった事例
症例2 : 下肢筋力トレーニングの導入が困難であった虚弱高齢者に対する介入
症例3 : 間食行動に対する介入
症例4 : 起立性低血圧例に対する座位時間の延長
症例5 : 不安によって人工呼吸器からの離脱や離床が困難になった症例
症例6 : 拒否的な片麻痺患者に対する起立歩行訓練の導入
―喫煙を強化刺激とした介入―
症例7 : 拒否と暴力が著明な認知症患者に対する介入
―アイスクリームを強化刺激として―
症例8 : 理学療法拒否がみられた失語・失行を有する片麻痺者に対する介入
―入浴を強化刺激として―
症例9 : 拒否と暴力が著明な認知症患者に対する介入
―ノンアルコールビールを強化刺激として―
行動レパートリーがない場合
症例1 : 着衣動作が困難であった症例に対する介入
症例2 : 着座動作中の重心位置に対する介入
症例3 : 失語症・片麻痺者の非利き手による箸操作への介入
症例4 : 着衣動作時の座位保持が困難であった症例に対する介入
症例5 : 認知症患者に対する移乗動作訓練
症例6 : 認知症患者に対するトイレ誘導時のナースコール指導
症例7 : 重症片麻痺者に対する寝返り・起き上がり練習
症例8 : 重症片麻痺者に対する移乗動作練習
症例9 : 重症片麻痺者に対する座位保持訓練
症例10 : 転倒を繰り返す対象者に対する移乗動作訓練
症例11 : 全失語により指示理解不可能な対象者に対するトイレ動作練習
―時間遅延法を併用した行動連鎖化による介入―
症例12 : 進行性核上性麻痺者に対する起き上がり訓練
症例13 : Pusher症状を伴った重症片麻痺者に対する立位・歩行練習
第V章 今後の展望
1 強化の理論を支持する事実
1.神経生理学的背景
2.脳血管障害片麻痺者に対する歩行訓練の検証
3.その他の事実
2 行動分析と理学療法・作業療法の発展
1.動作訓練方法の確立
2.コンプライアンス・アドヒアレンスの改善
3.認知症患者への応用
4.行動分析と医学的知識の関係
5.セラピストの行動分析
第VI章 見通しを与える基準値
1 筋力の基準値
1.筋力の基準値―健常者の平均値―
2.下肢筋力の基準値―歩行自立度との関連―
3.下肢筋力の基準値―歩行速度・歩幅との関連―
4.下肢筋力の基準値―立ち上がり動作・階段昇降動作との関連―
5.徒手筋力検査(MMT)による筋力値と客観的筋力
2 関節可動域の基準値
1.ADLと上肢関節可動域
2.ADLと下肢関節可動域
3 バランス能力の基準値
1.パフォーマンステストの基準値
2.片脚立位時間の基準値―健常者の平均値―
3.重心動揺の基準値―健常者の基準値―
4.下肢荷重率の基準値―歩行・移乗・またぎ動作・昇降動作との関連―
5.バランス能力と筋力・下肢荷重率と筋力、それぞれと歩行自立度
4 酸素摂取量の基準値
5 身体機能維持に必要な歩行量
6 日常生活に必要な歩行スピード
7 筋力トレーニングの効果
8 ストレッチングの効果