精神科治療学 Vol.38 2023年増刊号 アディクションとその周辺
目次
- 特集 アディクションとその周辺
I．アディクション総論
1. アディクションとは何か─凝り性や没頭と何が違うのか？─
2. 依存症対策全国センターの活動
3. アディクションアプローチの現在─新たな展開とその原点を探る─
4. ハームリダクションとは何か─政策と個別支援における生かし方─
5. 依存症概念の成立と自助グループ
6. 戦争と薬物
7. アディクションの発症機序と病態を説明する理論
1）行動薬理学から見たアディクション─動物を用いた条件付け場所嗜好性試験─
2）ドパミンを無視してアディクションを理解すること勿れ
─報酬系とドパミン神経伝達について─
3）アディクションは強迫スペクトラム障害として説明可能か
4）自己治療仮説
5）報酬回路不全症候群
6）二重過程理論から見た嗜癖行動
7）嗜癖行動の神経基盤
II．アディクション各論
1.物質使用症
1）アルコール問題の現状と課題─疫学と国の対策─
2）薬物問題の現状と課題─疫学と国の対策─
3）物質使用症の概念・症候・診断
4）物質使用症の治療総論
（1）物質使用症に対する薬物療法─その精神薬理学的メカニズム─
（2）物質使用症に対する心理社会的治療
5） アルコール使用症
（1）アルコール使用症の症候と医学的障害
（2）アルコール症の医学的治療
（3）アルコール使用症の地域支援
（4）高齢者医療におけるアルコール使用症
（5）アルコール依存症に対するデジタル介入の現状
6） 薬物使用症の症候と治療
（1）覚せい剤使用症
（2）大麻使用症
（3）ベンゾジアゼピン受容体作動薬使用症
（4）市販薬使用症
（5）タバコ使用症
（6）薬物使用症治療における司法的対応の原則
7）アルコール・薬物問題を抱える家族の支援─CRAFTの理念を用いた支援─
8）物質使用症をめぐる課題
（1）アルコールに関連する社会的問題と対策─飲酒運転─
（2）更生保護施設における薬物乱用問題のある人に対する回復支援
─特に刑の一部執行猶予制度における地域連携について─
（3）薬物使用と感染症─HIVとHCV─
（4）カフェイン関連障害の臨床的課題─救急医療の立場から─
（5）緩和医療における薬物使用症─オピオイド鎮痛薬の不適切使用─
（6）ベンゾジアゼピン受容体作動薬の「常用量依存」の理解と対応
（7）大麻関連施策の現状と課題─大麻規制，医療用大麻，CBDを巡る諸問題─
（8）精神科治療薬としてのサイケデリックス（幻覚薬）の可能性
─日本における医療用サイケデリックスをめぐる裁判事例を中心に─
2. 嗜癖性行動
1）ギャンブル障害
（1）ギャンブル障害（オフライン・オンライン）の臨床的特徴と診断・評価
（2）ギャンブル障害の治療・回復支援
2）ゲーム障害
（1）ゲーム障害の臨床的特徴と診断・評価
（2）ゲーム障害の治療
（3）児童精神医学から見たゲーム障害─発達障害との関係─
（4）eスポーツとゲーム障害
3）その他の嗜癖行動
（1）クレプトマニア
（2）性をめぐるアディクション
（3）強迫買い物症─その臨床的特徴と医学的治療─
3. アディクション概念の広がり─その異同と臨床的意義─
1）フード・アディクション（food addiction）としての摂食障害
2）緩下剤乱用はアディクションか─薬理学的に依存性が確認できない物質への執着─
3）痛みアディクションとしての自傷行為とボディモディフィケーション
4）皮膚むしり症は自傷なのかアディクションなのか
5）ためこみ症とアディクション
6）ワーカホリックと働き方改革
7）CRAFTを用いたひきこもり支援─アディクションの家族支援の応用─
8）インターネットアディクション─承認欲求と自傷的自己愛─
9）共依存とアディクション支援
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