医師×看護師×臨床心理士 緩和医療コミュニケーション相談室

出版社: 中外医学社
著者:
発行日: 2024-03-10
分野: 臨床医学:一般  >  癌/腫瘍一般
ISBN: 9784498057388
書籍・雑誌
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2,640 円(税込)

商品紹介

厳しい状況の患者や患者家族と関わる医療者は,日々「正解なき難題」にぶつかる.本書では実際に寄せられた難題に,緩和ケア専門医,がん看護専門看護師,臨床心理士が会話を重ね,迷いながら答えにたどり着こうとする様子が書かれている.彼らの思考の流れや問題をとらえる視点が,一つとして同じものはない難題を解決するヒントとなるだろう.特に,対人関係を「構造化」した図は必見.コミュニケーションの新バイブルだ.

目次

  • 1. 患者の在宅死の希望を叶えられず後悔する訪問看護師
     2種類の後悔
     当初の希望と違っても、決断は患者さんの意志
     自分自身の後悔に答える:責める気持ちが自身を苦しめる
     看護師は「家族のように」なりやすい
     訪問看護師から病院看護師に情報提供を求める手段は?

    2.「医師を許せない」娘を看取った母の怒り
     医療者にとっては「良い発言」が患者・家族を傷つける
     決めつけや先入観の前に「話を聞く」
     多様性への想像力は教育可能か?
     そもそも「想像力が足りない」とはどういうことか
    「溝はある」と知ってからの看護の力

    3.モルヒネ使用をめぐるチームスタッフ
     見解の違いに悩む医師
     医療者の倫理観の違い
     倫理的問題として、関わってもらう人を増やす
     多方面から光を当てる
     医師は決して「オールマイティな存在」ではない
    「ありがとう」と言えると、相談が増える

    4.家庭内での治療方針の違いに揺れる家族
    「治療するかどうか」より、まず味方になってほしい
     家族の歴史と力動に目を向ける
     専門家と気軽につながれる場があるといい

    5.緩和ケアチームの関わり方に違和感を
     他科医師
     意味あるコンサル、意味ないコンサル
     チームと主治医・病棟看護師はそもそも対立構造を作りやすい
     まず、共感してほしい
     カンファレンスをするという「システム」に落とし込む
     コラム 原因は患者さんの中にある?

    6.患者さん・家族の怒りに自信をなくした若手看護師
     直線的因果律と円環的認識論
    「何かをしたい」患者さんへの回答はひとつとは限らない
     先輩や師長の力を借りてもよい
     新人とベテランのコミュニケーションの違い:怒りはチャンス

    7.患者さんと家族の現状改善の理想に悩む訪問看護師
     困っているのは本当に患者なのか
     医療者の考える「理想」
     良い意味でこの家族システムに「巻き込まれて」ほしい
     看護師はコンサルテーションを受けられるのか?
     救世主妄想にとらわれる
     看護師には自分のケアを評価・言語化する習慣がない?
     ぼくらのナイチンゲール論
     コラム 自分を消す、看護師の専門性

    8.患者さんと家族の意見対立に悩む病棟看護師
     なぜ帰りたい? なぜ帰ってきてほしくない?
     コラム 自分の感情に気づく
     本人と家族が自分たちで選べるように、働きかける
     患者と家族の間に立つのがアドボカシーではない
     コラム ショートストーリー あな
    「僕の人生は君に任せた」と言われたら?

    9.終末期患者への鎮静対応に悩む病棟看護師
     どうして鎮静できないのか? その理由を探る

    10.一般病棟で行える緩和ケアに葛藤
     病棟看護師
     どうして特別扱いできないのか? その理由を探る
     その環境でできることをする
     アフタートーク

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