本書は、臨床心理学の基礎知識を全般にわたって解説した概論書である。臨床心理学の背景にある考え方から、心理アセスメント、面接の進め方、精神疾患の分類といった実践的な知識や質的研究法を中心とした研究方法などをやさしく解説している。また、学校・産業・地域における臨床心理学、カウンセラーの職業倫理、臨床にかかわる人の資格など、現代における臨床心理学と社会とのかかわりについても具体的に紹介している。臨床心理学を学ぶ学生やさまざまな領域で臨床にかかわる人にとって、体系的な知識を身につけるために有用な教科書・参考書である。