分子栄養学を“食品あるいは食品成分と生体との相互作用の結果起こる現象を研究する科学(=食理学)”として一歩進め,食品成分が生体のどこでどのように作用するかを体系的に学ぶ新しい教科書.食理学とは,薬理学の薬を食に置き換えた造語で,食品を科学的根拠に基づき薬のような感覚で取扱うことを想定している.本書では,食理学総論に続いて,生体の器官系ごとに章を分け,それぞれに関連する食品成分を健常状態から疾病状態まで包括して取上げ,食品成分の体内動態と作用機序,バイオアベイラビリティ(生物学的利用率)などについて学生向けにやさしく解説.