ソフトティッシュマネジメントは,天然歯およびインプラント周囲組織の審美性の回復,疾患の再発予防のために行う処置で,歯肉退縮の治療,欠損部歯槽堤の増大,付着歯肉(粘膜)の獲得,歯肉(粘膜)の形態修正などが含まれます.
本書は,この領域の第一人者である著者が,ソフトティッシュマネジメントについて,患者に痛みを与えず,術者にとってもリスクのない「低侵襲」をキーワードとしてまとめたものです.
Part Iでは臼歯部インプラント周囲炎を防ぐ臼歯部粘膜の条件と形成術式を,Part IIでは天然歯とインプラント審美の考え方と9つのテクニックを,多くの写真と症例を挙げて示しています.
目次
Part I 臼歯部インプラント周囲炎を防ぐために
Chapter I 臼歯部インプラントに必要な粘膜の条件
1.インプラント周囲炎の治療法は,まだ確立されていない
2.健康なインプラント周囲組織の粘膜の厚さ
3.インプラント周囲粘膜の可動性とは
4.臼歯部インプラントに必要な粘膜の厚さは3mmで,角化粘膜幅は4mm以上
5.骨レベルは角化粘膜によって維持されている?
CASE1 二次手術時の角化粘膜増大によるインプラント周囲骨の増大
CASE2 遊離歯肉移植術によるインプラント周囲骨の改善
Chapter II 臼歯部インプラントにおける角化粘膜の増大
1.臼歯部インプラントでは二次手術時に角化粘膜の増大が必要になるケースが多い
2.インプラント二次手術前の粘膜の診査
3.二次手術における術式の選択
4.各種インプラント二次手術の術式
5.創面の保護による低侵襲化
CASE3 テルダーミスの粘膜弁根尖側移動術への応用
Chapter III インプラント周囲粘膜のThinning(内側の結合組織を切除して薄くする処置)
1.Thinningの原理
2.Thinningの実際
CASE4 Thinningによる上部構造のクリアランス確保
CASE5 Thinningによるインプラント周囲炎の治療
Chapter IV インプラントに隣在する天然歯のティッシュマネジメント
1.手術回数を減らすことによる低侵襲化
CASE6 二次手術時に隣在歯の遊離歯肉移植術
CASE7 インプラント埋入時に隣在歯の歯周組織再生療法
ChapterVI 矯正治療の応用
1.矯正的挺出
CASE13 挺出による歯根破折歯の保存
CASE14 矯正治療によるimplant site developmentと歯間乳頭形成
CASE15 重度歯肉退縮歯を利用したbuccal root torqueによるimplant site development