目次
- 第1章 統合失調症
面接の基本
1.認知行動療法をベースとする治療者による統合失調症患者の初診面接
1.はじめに―当事者による認知行動療法の活用―
2.統合失調症の認知行動療法の歴史
3.統合失調症の面接の基本
4.統合失調症の心理教育
5.統合失調症の認知行動療法
6.おわりに
2.精神分析をベースとする治療者による統合失調症患者の初診面接
1.精神分析家である治療者として
2.こころの精神病部分と非精神病部分
3.こころのなかの非精神病部分に語りかける
4.導入―侵襲性に配慮する―
5.中盤―患者の症状を追いかけつつ,治療関係を築く―
6.クロージング―共有できる治療目標の設定―
7.おわりに
3.家族療法をベースとする治療者による統合失調症患者の初診面接
1.家族療法の誕生と統合失調症の家族
2.統合失調症へのアプローチ―家族のなかで統合失調症患者が症状を発するとき―
3.家族心理教育への導入
面接の実践
0.症例情報の提示
1.認知行動療法をベースとする治療者の面接動画・見どころ
2.精神分析をベースとする治療者の面接動画・見どころ
3.家族療法をベースとする治療者の面接動画・見どころ
俯瞰の目
3人の治療者による統合失調症患者の初診面接
1.統合失調症の模擬患者と初診面接
2.各面接の共通点と特徴
3.原田誠一先生の初診面接―妄想をもつ人間の苦悩が理解されること―
4.池田暁史先生の初診面接―患者の現実的な思考が機能しはじめること―
5.中村伸一先生の初診面接―徹底したジョイニングがもたらす希望―
6.おわりに
第2章 心的外傷
面接の基本
1.精神分析をベースとする治療者による心的外傷体験を背景にもつ患者の初診面接
1.治療者がいだく気後れを自覚する
2.精神分析をベースにもつことの意味
3.診断機器,治療機器としての限界と,その工夫
4.トラウマインフォームドケア
5.おわりに
2.心理教育,SSTをベースとする治療者による心的外傷体験を背景にもつ患者の初診面接
1.初診面接の基本
2.心理教育の要素を活用する
3.ソーシャルスキルトレーニング(SST)の要素を活用する
4.心的外傷体験への配慮
5.まとめ
3.心的外傷を専門領域とする治療者による心的外傷体験を背景にもつ患者の初診面接
1.はじめに―「心的外傷を専門領域とする治療者」とは―
2.治療への1歩は専門家ほど「楽に」踏み出せる
3.初診面接における最初の語りは患者主導で
4.睡眠と夢に関することは初診時情報として必須
5.その他の症状の確認
6.解離症状の確認
7.「つながりにくさ」の違和感を課題として残す意義
8.子ども時代の逆境体験の訊き方
9.初期治療
10.初診面接周辺で実施する評価尺度
11.おわりに
面接の実践
0.症例情報の提示
1.精神分析をベースとする治療者の面接動画・見どころ
2.心理教育,SSTをベースとする治療者の面接動画・見どころ
3.心的外傷を専門領域とする治療者の面接動画・見どころ
俯瞰の目
3人の治療者による心的外傷体験を背景にもつ患者の初診面接
1.患者役としての体験
2.本物の自分で関わる覚悟
3.精神分析をベースとする治療者の面接―not knowing(無知の知)の謙虚な姿勢―
4.心理教育,SSTをベースとする治療者の面接―自己主張の神聖さ―
5.心的外傷を専門領域とする治療者の面接―トラウマインフォームドケアの意味―
6.患者を信じ,信頼する力を育むこと
7.バウンダリー
8.尊厳教育
9.治療者のバウンダリー
10.最後に
第3章 うつ病
面接の基本
1.社会構成主義(ナラティヴアプローチ)をベースとする治療者によるうつ病患者の初診面接
1.社会構成主義をベースにした精神療法
2.精神療法での一般的なこと
3.関係性に常に注目する
4.治療面接のなかで質問をすること
5.ナラティヴ・セラピーの外在化
6.うつ病への社会構成主義をベースとする治療の適応
2.精神分析をベースとする治療者によるうつ病患者の初診面接
1.筆者の臨床における基本
2.精神科初診面接と精神分析的アセスメント
3.初診面接における精神分析的観点
4.うつ病患者の初診面接
5.おわりに
3.森田療法をベースとする治療者によるうつ病患者の初診面接
1.初診面接の目的
2.うつ病治療の立脚点
3.問診のポイント
4.おわりに
面接の実践
0.症例情報の提示
1.社会構成主義(ナラティヴアプローチ)をベースとする治療者の面接動画・見どころ
2.精神分析をベースとする治療者の面接動画・見どころ
3.森田療法をベースとする治療者の面接動画・見どころ
俯瞰の目
3人の治療者によるうつ病患者の初診面接
1.精神科医が患者役を演じるロールプレイ
2.私と3人の先生との関係性
3.布施泰子先生との面接
4.吾妻壮先生との面接
5.中村敬先生との面接
6.面接の考察
7.精神科医が創作した患者と私
8.おわりに
あとがき―先達の臨床を垣間見ることとその限界―