腸内細菌―宿主のクロストークと食事要因

出版社: 建帛社
著者:
発行日: 2019-05-15
分野: 栄養学  >  栄養学一般
ISBN: 9784767962115
電子書籍版: 2019-05-15 (初版)
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2,838 円(税込)

商品紹介

ヒト腸管には数百種の常在菌が約40兆個棲息しており、これら腸内細菌は宿主と共生しながら、腸管のみならず生体の恒常性維持に寄与する。21世紀に入り、多くの疾患発症の要因の1つとしてこの共生の乱れがクローズアップされ、消化管は今最もホットな研究分野となっている。本書は、腸内細菌と宿主との共生の仕組みについて、境界組織、代謝産物および細胞間情報伝達システムを介したクロストークを中心にまとめる。

目次

  • 表紙
  • 序文
  • 目次
  • 序章 ブラックボックスへの探針と光明
  • 1. 食べるという生命活動と消化管
  • 2. 細菌生息の場としての消化管
  • 3. 腸内細菌と宿主との食物の共有と共生
  • 4. 腸内細菌と宿主との複雑な関係
  • 5. ヒトの腸内細菌叢
  • 6. ヒト腸内細菌叢と食事因子
  • 7. ヒトの腸内細菌叢と宿主の健康
  • 第1編 境界組織におけるクロストーク
  • 第1章 宿主 - 腸内細菌の相利共生関係を支えるムチン
  • 1. はじめに
  • 2. ムチン糖鎖とムシナーゼ ( ムチン分解 ) 活性
  • 3. ムチンの消化管内動態とin vivoでの資化性
  • (1) ムチンの消化管内動態
  • (2) in vivoにおけるムチンの資化性とSCFA産生量
  • (3) シアル酸, フコース, N - アセチルグルコサミンの大腸発酵パタン
  • 4. Akkermansia muciniphilaを特異的に誘導するエイ由来ムチン
  • (1) エイムチンの糖鎖構成とムシナーゼ活性
  • (2) in vivoにおけるエイムチンの資化性とAkkermansia誘導能
  • 5. おわりに
  • 第2章 腸粘膜組織における生理的炎症 - オリゴ糖摂取時の腸管IgA分泌応答に関連して
  • 1. はじめに
  • 2. FOS摂取時の大腸発酵パタンとIgA分泌応答との関連性
  • (1) FOS摂取期間と大腸発酵パタン
  • (2) FOS摂取期間とIgA分泌応答
  • 3. FOS摂取によるIgA分泌促進機序の解析
  • (1) FOS摂取初期のIgA分泌促進作用
  • (2) IgA分泌促進と粘膜炎症との関連性
  • (3) 腸管透過性の上昇および粘膜炎症を惹起させる要因
  • 4. おわりに
  • 第3章 食物繊維による腸管タイトジャンクションバリアへの作用
  • 1. 腸管バリアの構造と健康とのかかわり
  • 2. 食物繊維の摂取と大腸炎マウスのTJバリア
  • 3. SCFAとTJバリア
  • 4. 食物繊維の摂取と慢性腎臓病マウスのTJバリア
  • 5. 慢性腎臓病における腸管TJバリア損傷
  • 6. 慢性腎臓病と腸内フローラ
  • 7. おわりに
  • 第2編 腸内細菌の代謝産物を介したクロストーク
  • 第4章 大腸内短鎖脂肪酸の吸収と代謝 - 13C呼気分析法による解析
  • 1. 13C呼気分析法の概要
  • (1) はじめに
  • (2) [ 13C ] SCFAsを用いた13C呼気分析法の一般的な指標
  • (3) 13C回収率と代謝率の概算
  • 2. [ 1 - 13C ] SCFAを大腸内投与後の [ 1 - 13C ] の体内動態の解析
  • (1) 投与後に排泄された13CO2濃度の変化
  • (2) 大腸内投与した [ 1 - 13C ] SCFAの代謝率
  • (3) 吸収後の [ 1 - 13C ] SCFAの代謝動態
  • (4) 大腸内に投与した [ 1 - 13C ] SCFAの吸収率
  • (5) 大腸内に投与した [ 1 - 13C ] PAと [ 2 - 13C ] PAの代謝率
  • (6) 大腸内に投与した [ 1 - 13C ] PAと [ 2 - 13C ] PAの代謝動態
  • 3. 大腸内環境を変化させた場合の大腸内に投与した [ 1 - 13C ] SCFAの代謝
  • (1) 摂食
  • (2) フルクトオリゴ糖 ( FOS ) の摂取
  • (3) 大腸内除菌
  • 4. おわりに
  • 第5章 盲腸静脈血, 門脈血, 末梢血中濃度から予測する大腸内短鎖脂肪酸生成量
  • 1. はじめに
  • 2. 腸内細菌が産生するSCFAは, さまざまな要因で変動する
  • 3. SCFAの腸管粘膜からの吸収と腸管粘膜の応答
  • 4. 粘膜上皮から吸収されたSCFAの行方
  • 5. ルミナコイド給与による大腸でのSCFA吸収
  • 6. 成長・発達に伴うSCFA吸収の変化
  • 7. 末梢血中に酪酸が認められた場合の危険性
  • 8. おわりに
  • 第6章 炎症性腸疾患における腸内代謝物の異常とそのメカニズム
  • 1. はじめに
  • 2. 腸内細菌叢と大腸免疫系の関係
  • (1) dysbiosisと腸管炎症は互いに促進し合う
  • (2) 炎症に伴う酸素環境の変化はdysbiosisを引き起こす
  • 3. SCFAによる腸内環境制御作用
  • (1) 酪酸によるTregの誘導
  • (2) SCFAによる免疫グロブリンA産生細胞の誘導
  • (3) SCFAによる上皮バリア機能の強化
  • 4. 腸内環境制御における粘液層の役割
  • (1) 粘液層による腸内生態系の維持
  • (2) 発酵基質としてのムチン
  • 5. 炎症性腸疾患における腸内代謝異常の解析
  • (1) IBDにおける腸内酪酸産生の低下
  • (2) IBDにおけるdysbiosisの解析
  • (3) IBDにおける酪酸関連細菌の減少
  • (4) 潰瘍性大腸炎において糞便中のSCFA濃度とムチン糖鎖濃度は負の相関を示す
  • (5) dysbiosisによる酪酸産生低下メカニズムのモデル
  • 6. おわりに
  • 第7章 大豆イソフラボン代謝産物エクオールと腸内細菌
  • 1. 大豆イソフラボン
  • 2. 大豆イソフラボンの代謝とエクオール産生
  • (1) 大豆イソフラボンの代謝
  • (2) エクオールの発見と産生能
  • (3) エクオール産生菌
  • (4) エクオール産生のメカニズム
  • 3. 大豆イソフラボンの安全性と機能性
  • (1) 大豆イソフラボンの安全性
  • (2) エクオールの生理作用とそのメカニズム
  • (3) エクオールの骨代謝調節作用 - 動物試験
  • (4) エクオールの骨代謝調節作用 - ヒトを対象とした試験
  • 4. エクオール産生を促進させる食品および食品成分
  • 5. 腸内細菌と骨代謝 - 最近の動向
  • 第8章 大腸水素によるin vivoレドックス制御とその生理的意義
  • 1. はじめに
  • 2. H2生成に及ぼす腸内細菌と難消化性糖質の影響
  • (1) 腸内細菌の代謝と大腸H2生成
  • (2) 難消化性糖質の特性と大腸H2生成
  • 3. 全身にデリバリーされる大腸H2
  • (1) H2デリバリーにおける大腸H2の可能性
  • (2) 大腸H2は五臓六腑に染み渡る
  • 4. 大腸H2による酸化ストレス軽減
  • (1) 虚血 - 再灌流による酸化障害を大腸H2は軽減する ( 肝虚血 - 再灌流 )
  • (2) 脂肪組織における炎症を大腸H2は抑制する ( 脂肪組織の炎症抑制 )
  • 5. おわりに
  • 第3編 宿主の細胞間情報伝達システムを介したクロストーク
  • 第9章 自己免疫疾患の発症を制御する短鎖脂肪酸
  • 1. はじめに
  • 2. RAの発症要因
  • 3. RAとdysbiosis
  • 4. 自己免疫増幅器官としての腸管関連リンパ組織
  • 5. 短鎖脂肪酸によるRAの抑制
  • 6. おわりに
  • 第10章 難消化性糖質の消化管内分泌系への作用
  • 1. はじめに
  • 2. 消化管内分泌系
  • 3. 栄養素による消化管ホルモン分泌
  • (1) 糖質による消化管ホルモン分泌
  • (2) 脂質, タンパク質による消化管ホルモン分泌
  • 4. 難消化性糖質と消化管ホルモンの関係
  • (1) 難消化性糖質の作用 ( 概要 )
  • (2) 難消化性デキストリン, フルクトオリゴ糖によるGLP - 1分泌・産生への影響
  • (3) 食事誘導性肥満モデルでのRMD, FOSの影響
  • (4) オリゴ糖DFA IIIの作用
  • 5. 血中のGLP - 1濃度が増加するには, 多段階の事象がかかわる
  • 6. 難消化性糖質の多様な作用メカニズム
  • (1) SCFAの作用メカニズム
  • (2) 腸内細菌の関与
  • (3) 難消化性糖質の直接作用
  • 7. 非代謝性単糖の作用
  • 8. おわりに
  • 第11章 腸内細菌の健康機能を媒介する細胞外小胞 - エクソソーム
  • 1. はじめに
  • 2. エクソソームとは何か
  • 3. 肥満およびメタボリックシンドロームを抑制するプロバイオティクス
  • 4. No. 14株の肥満および炎症抑制作用を媒介するエクソソーム
  • 5. エクソソームの作用機序としてのmiRNAによる遺伝子サイレンシング
  • 6. おわりに
  • 索引
  • 編著者一覧
  • 奥付

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