これだけ! 外来で診るアルコール使用障害

出版社: 中外医学社
著者:
発行日: 2025-11-05
分野: 臨床医学:内科  >  精神医学
ISBN: 9784498229747
電子書籍版: 2025-11-05 (1版1刷)
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商品紹介

これだけで対応可能.アルコール使用障害を診るための必須エッセンスを凝縮した一冊.
アルコール使用障害は決して「専門医が診る病気」ではなく,実際には一般内科医やかかりつけ医が日常的に遭遇しています.糖尿病や高血圧の診療と同じく,最低限の知識と適切なつなぎ方を知っておくことが,患者の重症化を防ぐ鍵です.
本書では,「これだけ知っていれば大丈夫」という診療の要点を凝縮.苦手意識を取り払い,外来で安心して対応できる実践的な一冊です.多忙な現場でもすぐ活用できる内容で,アルコール診療を特別なものではなく日常診療の一部として身につけることが可能です.

目次

  • 1章 総論
      
     I アルコール使用障害患者を理解する
      1.アルコール使用障害とはどんな病気なのか?
      2.アルコール使用障害患者とはどんな人なのか?
      3.アルコール使用障害患者の対応が難しい理由
      
     II アルコール使用障害患者の対応のコツ
      1.うまくいかない原因は患者の人間不信と治療者の陰性感情である
      2.人間不信が解決すれば使用障害は改善する
      3.信頼関係ができていないのに断酒を強要してこなかったか
      4.信頼関係づくりが治療の成否を決める
      5.心の伴わない治療は反発を生み出す
      6.同時に治療者も患者に苦手意識をもってしまう
      7.治療者自身をチェックする
      8.自身のもつ患者に対する苦手意識を扱う

      上級編 もう少し深く関わりたい治療者のために
      1.対応が難しい使用障害患者と上手に関わるコツ
      2.厄介で関わりたくない患者ほど劇的に回復する
      3.患者と信頼関係を築けると支援者も幸せを感じられる
      
     III 治療場面でどのように患者と関わるか?
      1 初診時・初期の治療対応:治療の動機づけをして治療契約を結ぶ
       1.患者に対して困っている人として向き合う
       2.患者が受診することの大変さを理解する
       3.患者の受診を歓迎の意を表して受け入れる
       4.同伴者がいる場合,一緒がいいか別がいいかを尋ねる
       5.患者が困っていることを聴く
       6.患者がどうしたいか・どうなりたいかを聴く
       7.これまでの経過を話してもらう
       8.これまでの生い立ちを聴く
       9.生きづらさが語られた場合は苦労をねぎらう
       10.依存症の背景にある6つの問題について尋ねる
       11.原因は「人間不信」と「自己否定」ではないかと尋ねる
       12.アルコールが果たしてきた役割を確認する
       13.苦しければ飲酒量は増えていくことを説明する
       14.飲酒は「孤独な自己治療である」ことを確認する
       15.アルコールなしで生きられなくなっていないかを問う
       16.飲酒のコントロールを失った状態が使用障害(依存症)であると説明する
       17.使用障害の最大の問題はストレスに弱くなることであると説明する
       18.コントロールできないのは意志の問題ではないと説明する
       19.あなたの場合はどうでしたか? と投げかける
       20.治療に取り組めば良くなることを伝え治療契約を結ぶ

      2 治療をどう展開していくか:治療を軌道に乗せ継続できるようにする
       1.飲酒に求めていたものを別のものから得る必要がある
       2.それが「人からの癒し」であると思う
       3.これまで人に癒されることが少なかったのでは?
       4.回復のためには6つの問題の改善が必要である
       5.人を信じられなかったから孤独で生きづらかったのでは?
       6.まずは正直な思いを話してもらえる場にしてほしい

      3 可能であれば試みてほしいこと:これができればステップアップになる
       1.自助グループで回復者に会い話を聴く
       2.セミナーやフォーラムで回復者の話をたくさん聴く
       3.依存症の回復をイメージできるようになる
       4.回復が生まれる温かい雰囲気を感じられる
       5.回復を楽観的に信じられるようになれる
      
     IV 無理にやめさせようとしない使用障害治療の重要性
      1.無理にやめさせようとしないため信頼関係を築きやすくなる
      2.スティグマを軽減することによって患者を傷つけずに治療できる
      3.敷居の低い支援を提供することで人の支援が届きやすくなる
      
     V アルコール使用障害治療のコツ,これだけ!
      
    2章 これだけ!
      
     これだけ! 一覧
      
     I 対象を選ぶ
      1 医師の印象診断
      2 AUDIT—C
       コラム 短時間でできるその他のスクリーニング
       ケース スクリーニング体制を作ろうとしても協力が得られない
       ケース スクリーニング後の対応に時間が取れない
      
     II 減酒指導を行う
      コラム 生活習慣病のリスクを高める飲酒量
      ケース 「自分にはアルコールの問題はない」と言い張る
      ケース Ultra—BI自体が患者に受け入れられない
      ケース 減酒する気がない(ように医師からは見える)
      
     III アルコール使用障害と診断する
      コラム 病名の変遷
      コラム ICD—10, 11
      ケース アルコール使用障害と診断するが,本人が診断名に納得しない
      
     IV アルコール使用障害の治療を行う
      1 ナルメフェンを処方する
       ケース ナルメフェンの処方を提案したが,「薬がなくても自分で減らせる」と拒否
      2 飲酒量の記録をつけてもらう
       ケース 飲酒量を記録してこない
       ケース 医師が期待する結果にならない
      3 さらなる知識・技術をもとにした対応
       ケース 飲酒が続いていることを告白された
      4 治療を続ける
       ケース 飲酒を続けていることを理由に内科受診を拒否された
       コラム 断酒か減酒か
      
     V 専門医療機関へ紹介する
      コラム 自助グループ
      コラム 家族支援
      コラム 精神保健福祉センター・保健所
      ケース 専門医療機関を紹介したが本人が拒否した
      ケース 精神科受診への拒否感が強い
      ケース 精神科・心療内科の診療で,患者の飲酒習慣が見逃される
      ケース 専門医療機関に紹介したが,「断酒をする意志がない」という理由で断られた
      コラム 依存症と専門医療
      
    3章 アルコール使用障害の治療アドバンスド
      
     I 薬物療法
      1 飲酒量低減薬 ナルメフェン(セリンクロ®)
      2 断酒補助薬 アカンプロサート(レグテクト®)
      3 抗酒薬 ジスルフィラム(ノックビン®),シアナミド(シアナマイド®)
      ケース 添付文書の記載を見て処方をためらう
      ケース ナルメフェンの吐き気やふらつきなどの副作用で内服を中断した
      
     II 心理社会的治療
      1 動機づけ面接
      2 随伴性マネジメント
      3 認知行動療法
       ケース チェンジトークを引き出せない その1
       ケース チェンジトークを引き出せない その2
       ケース 患者が話すこと自体に抵抗を示し,会話がかみ合わない
       ケース 患者の言動が医療者の価値観と合わない
       コラム 女性とアルコール
       コラム 医学モデルと社会モデル
      
     III 簡易介入
      1 HAPPYプログラム
      2 ABCDプログラム
      3 Ultra—BI
       ケース 飲酒に対する指導を行いたいが,十分な時間が取れない
       コラム Webやアプリによる簡易介入
       ケース 簡易介入を導入したいが,診療報酬の問題でハードルが高い
      
     IV モニタリングのツール
      1 紙ベースのツール
      2 Webサイト
      3 スマートフォンアプリ
       ケース 飲酒量の計算が難しい
       ケース 飲酒量の記録に抵抗がある

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