プレコンから授乳期・産後までのくすりの使い方 ガイドラインと医薬品情報から紐解く
目次
- 1章 総論
1 適切な周産期薬物治療・カウンセリングの提供に向けて
(1) 周産期医療を取り巻く急激な社会構造の変化
(2) 臨床現場における「不安」と「エビデンスの欠如」
(3) 日本独自の課題:添付文書と国際基準の乖離
(4) カウンセリング体制の広がりとエビデンスの創出
(5) 本書の構成軸:専門知の統合とシームレスなケア
(6) おわりに
2 産科診療の基礎
(1) 産科診療で留意するポイント
(2) 妊娠中のからだの変化のポイント
(3) 産科診療の流れ
(4) 産科診療/産科学とは
3 妊娠中・授乳中の使用に注意が必要な医薬品
(1) 本項の位置づけ
(2) 妊娠中に回避・厳重管理すべき医薬品
(3) 授乳中に注意を要する医薬品
(4) まとめ
4 周産期薬物治療のベネフィット・リスクバランスの考え方
(1) 周産期医療における薬物治療の現状
(2) ベネフィット・リスクバランスの評価
(3) おわりに
5 周産期薬物療法の情報源
(1) 周産期薬物療法にかかわる情報源
2章 妊娠前の医薬品使用
1 プレコンセプションケアの重要性
(1) プレコンセプションケアとは
(2) プレコンセプションケアの実際
(3) 持病のある人のプレコンセプションケア
(4)『 プレコンセプションケア医療者用マニュアル』
2 プレコンセプションケアにおける婦人科疾患の重要性
(1) 子宮頸がん・子宮頸部異形成
(2) 子宮筋腫
(3) 子宮内膜症・子宮腺筋症
(4) 卵巣腫瘍
(5) まとめ
3 妊娠計画時の薬剤選択
(1) はじめに
(2) ベースラインリスクを理解したうえでの薬剤情報の評価
(3) 薬剤の胎盤通過と胎児曝露
(4) 妊娠時期による影響の違い
(5) 長期間体内に残留する薬剤への注意
(6) 慢性疾患における具体的調整方法と薬剤選択
(7) 妊娠期薬剤リスク評価に用いられる主な国際基準
(8) 医薬品添付文書の取り扱いと臨床判断
(9) SDMの重要性
3章 妊娠中の医薬品使用
1 妊娠と薬物動態の変化
(1) はじめに
(2) 胎盤
(3) 胎児薬物療法
(4) まとめ
2 妊娠初期の薬剤使用におけるベネフィット・リスク評価
(1) はじめに
(2) 妊娠時期と薬剤の影響
(3) 妊娠初期のベネフィット・リスク評価
(4) ベネフィット・リスク評価の根拠
(5) 総合的評価の意義
3 妊娠中期・末期の薬剤使用におけるベネフィット・リスク評価
(1) 妊娠中期・末期における薬剤使用の意義と課題
(2) 妊娠中期の薬剤使用のベネフィット・リスク評価
(3) 妊娠末期の薬剤使用のベネフィット・リスク評価
(4) 妊娠中期・末期における薬剤選択の判断軸
(5) まとめ
4 妊娠中に使用可能な薬剤
(1) 法的な規制
(2) ガイドライン
(3) 妊娠と薬情報センター
(4) まとめ
4章 授乳中の医薬品使用
1 授乳と薬物母乳移行の基礎
(1) はじめに
(2) 乳腺を介した乳汁の産生と薬物移行
(3) 受動輸送
(4) 単純拡散を介した乳汁移行に影響する因子
(5) 能動輸送
(6) トランスサイトーシス
(7) 相対的乳児投与量
2 授乳中の薬剤使用のベネフィット・リスク評価
(1) はじめに
(2) 母乳育児の重要性
(3) 産後の母児に対する医薬品の有効性
(4) 母乳育児中の医薬品の安全性
(5) 母乳育児に影響する母児の所見
(6) 授乳中慎重に検討すべき医薬品の情報
(7) おわりに
3 授乳中に使用可能な薬剤
(1) はじめに
(2)「 授乳中に使用可能な薬剤」とは
(3) 医療用医薬品添付文書:新記載要領の記載の活用
(4) おわりに
5章 疾患別各論
1 本章を読むうえでの補足事項
(1) 本章における薬剤の選定
(2) 本章における医薬品情報の示し方
2—A高血圧:ガイドラインに基づく疾患の概要と治療方針
(1) 疾患の概要
(2) 薬物療法
(3) 妊娠段階ごとの注意点
2—B高血圧:降圧薬 小原 拓
(1) 周産期における降圧薬7種の薬理と安全性
3—A糖尿病:ガイドラインに基づく疾患の概要と治療方針
(1) 疾患の概要
(2) 妊娠糖尿病
(3) 糖尿病合併妊娠におけるプレコンセプションケア
(4) 糖代謝異常合併妊娠に対する妊娠中の管理
(5) 分娩後の管理と評価
(6) おわりに
3—B糖尿病:糖尿病治療薬 永井絵里子
(1) 周産期における糖尿病治療薬3種の薬理と安全性
4—A気管支喘息:ガイドラインに基づく疾患の概要と治療方針
(1) 喘息の概要
(2) 喘息の治療の進め方
(3) 思春期喘息・移行期医療
(4) 喘息と妊娠
4—B気管支喘息:気管支拡張薬
(1) 周産期におけるβ2刺激薬4種の薬理と安全性
4—C気管支喘息:抗アレルギー薬
(1) 周産期における抗アレルギー薬5種の薬理と安全性
4—D気管支喘息:吸入副腎皮質ステロイド
(1) 周産期における吸入副腎皮質ステロイド薬4種の薬理と安全性
5—A頭痛(片頭痛と緊張型頭痛を中心に):ガイドラインに基づく疾患の概要と治療方針
(1) 疾患の概要と疫学
(2)『 頭痛の診療ガイドライン2021』
(3) 妊娠・授乳と片頭痛
(4) 妊娠・授乳中の片頭痛治療
(5) 妊娠・授乳中の頭痛に関するその他の臨床上の要点
(6) 一次性頭痛と遺伝要因
5—B頭痛:解熱鎮痛薬
(1) 周産期における解熱鎮痛薬6種の薬理と安全性
5—C頭痛:片頭痛治療薬
(1) 周産期における片頭痛治療薬の4種の薬理と安全性
6—A感染症:薬物療法の指針
(1) はじめに
(2) 敗血症
(3) 血管内留置カテーテル関連血流感染症
(4) 発熱性好中球減少症
(5) 呼吸器感染症
(6) 尿路感染症
(7) 女性性器感染症
6—B感染症:抗菌薬
(1) 周産期における抗菌薬5種の薬理と安全性
6—C感染症:抗真菌薬
(1) 周産期における抗真菌薬4種の薬理と安全性
6—D感染症:抗ウイルス薬
(1) 周産期における抗ウイルス薬5種の薬理と安全性
6—E感染症:ワクチン
(1) 周産期におけるワクチン7種の薬理と安全性
7—A精神疾患:ガイドラインに基づく疾患の概要と治療方針
(1) 疾患の概要・疫学
(2) 向精神薬の選択方針
(3) 妊娠段階ごとの注意点
7—B精神疾患:抗うつ薬・気分安定薬
(1) 周産期における抗うつ薬・気分安定薬5種の薬理と安全性
7—C精神疾患:抗不安薬・睡眠薬
(1) 周産期における抗不安薬・睡眠薬(ベンゾジアゼピン系および非ベンゾジアゼピン系薬剤)5種の薬理と安全性
7—D精神疾患:抗精神病薬
(1) 周産期における抗精神病薬5種の薬理と安全性
(8)—Aてんかん:ガイドラインに基づく疾患の概要と治療方針
(1) ガイドラインと疾患の概念
(2) 妊娠前の注意点
(3) 妊娠中の注意点
(4) 出産時・産褥期の注意点
(5) 産後(乳幼児期)の注意点
(8)—Bてんかん:抗てんかん薬
(1) 周産期における抗てんかん薬4種の薬理と安全性
9—A甲状腺疾患:ガイドラインに基づく疾患の概要と
治療方針 吉原 愛
(1) バセドウ病
(2) 甲状腺機能低下症
(3) おわりに
9—B甲状腺疾患:甲状腺疾患治療薬
(1) 周産期における甲状腺疾患治療薬4種の薬理と安全性
10—Aリウマチ性疾患:ガイドラインに基づく疾患の概要と治療方針
(1) 疾患の概要・疫学
(2) 関節リウマチの治療方針
(3) 関節リウマチと妊娠
(4) 関節リウマチと周産期合併症
(5) 挙児希望女性に対する抗リウマチ薬選択
(6) 妊娠・授乳期における各種抗リウマチ薬の選択
10—Bリウマチ性疾患:生物学的製剤
(1) 周産期における生物学的製剤5種の薬理と安全性
10—Cリウマチ性疾患:免疫抑制薬
(1) 周産期における免疫抑制薬5種の薬理と安全性
10—Dリウマチ性疾患:全身性副腎皮質ステロイド
(1) 周産期における全身性副腎皮質ステロイド5種の薬理と安全性
11—Aがん:プレコンセプションケアの一環としての妊孕性温存
(1) はじめに
(2)『癌治妊孕性ガイドライン2024』の構成と特徴
(3) 小児・AYA世代がん患者の妊孕性温存の主な対象
(4) プレコンセプションケアとしての妊孕性温存
(5) 妊孕性に影響する治療(性腺毒性)
(6) JSCOの性腺毒性分類
(7) おわりに
11—Bがん:ガイドラインに基づく乳がんの概要と治療方針
(1) 妊娠と乳がん
(2) 疾患の概要
(3) 治療薬選択
(4) 妊娠段階ごとの注意点
(5) まとめ
11—Cがん:抗がん薬 土屋雅美
(1) 周産期に頻用される抗がん薬の薬理と安全性
12—A漢方:ガイドライン・エビデンスの実情と解釈
(1) 妊娠と漢方薬(生薬)の概要
(2) 海外の主要ガイドラインでの現状
(3) 東北メディカル・メガバンク計画三世代コホート調査
(4) 母子リンク・レセプトデータベース
(5) 妊娠中の伝統医薬使用に関するエビデンス
(6) 総合レビュー(ハーブ全般)からみた今後の解析計画
(7) まとめ
12—B漢方:漢方薬
(1) 妊娠・授乳中における漢方薬評価の基本的考え方
(2) 周産期における漢方薬6処方の薬理と安全性
(3) まとめ
6章 臨床への応用
1 カウンセリングの基礎
(1) カウンセリングの目的
(2) リスクコミュニケーション
(3) カウンセリングの基本手順
(4) コミュニケーションの留意点
2 妊娠中の医薬品使用に関する情報提供
(1) 患者状況の把握:問診
(2) 妊娠中の医薬品使用を考えるうえでの前提知識
(3) 医薬品に関する情報提供
(4) 情報の医療者間での共有
(5) 患者の意思決定支援とプレコンセプションケアの視点
3 授乳中の医薬品使用に関する情報提供
(1) 授乳婦の医薬品使用に関する問題点
(2) 薬剤師に期待される役割
(3) 情報提供の実践
(4) おわりに
4 保険薬局における対応
(1) 地域の薬局が担う新たな使命
(2) プレコンセプション期の支援体制と制度的基盤の確立
(3) 医療用医薬品の提供にかかわる役割
(4) 要指導・一般用医薬品の提供にかかわる役割
(5) 地域の薬局が担う新しい役割
(6) 今後の課題
5 病院における対応
(1) はじめに
(2) 妊婦・授乳婦の安全な薬物療法
(3) 妊娠・授乳期の薬物療法に関する相談外来と多職種連携
(4) 周産期カンファレンスへの参加
(5) 母親教室での役割
(6) 薬剤師の専門性:妊婦・授乳婦専門薬剤師/薬物療法認定薬剤師
(7) 妊娠・授乳期における情報共有と啓発活動