摂食障害の治療は困難なものであり、多くの臨床家がその対応に苦慮している。現在、摂食障害に関する本は少なくないが、臨床的研究成果に目を配りながらも現場の勘を失わず、特定の学派に偏らないバランス感覚を持つものは数少ない。本書は、日常診療において治療者が摂食障害という病気を正しく理解する上での知識・情報を整理し、現場で役立つ事柄を優先的に紹介、解説している。ことに治療で行き詰まったケースや難治例の入院治療については最先端の知見をふまえつつ、治療のプロセスに沿って詳細に論じられており、実践的手引書として充実したものとなっている。精神科医、診療内科医、臨床心理士、病院看護スタッフ、ソーシャルワーカー、家族をはじめ、「摂食障害者への援助」に関わるすべての人に多くの臨床的知見を提供する専門的な実用書である。